ブラスの祭典
ブラスの祭典(2)

何というはちきれんばかりの若々しさと集中力! オーケストラ全員が、これほど高い士気を持って、熱く引き締まった音楽を奏でることは滅多にないことだ。この圧倒的な表現力は、普通のオーケストラと吹奏楽の壁をあっさり乗り越えるだけの破壊力を持っている。たとえば、バーンスタインの名作「プレリュード、フーガ&リフス」の躍動感から、ワーグナーの『ローエングリン』より「エルザの大聖堂への入場」の感動的な息の長さ、そしてレスピーギ『ローマの祭り』の巨大性への見事なコントラストを聴いていると、何よりも彼らの音楽家としての真摯さ、そして愛に打たれずにはいられない。
人気絶好調の佐渡&シエナの音楽の、これほどの抗し難い吸引力の秘密は何だろう? 個人個人の音色の美しさ、表現力の多彩さもさることながら、おそらくそれは、全体のアンサンブルのリズムの脈動感にあるのではないか。この脈動感は、"生命力"と"連帯"をイメージさせる。それは、現代の日本の音楽シーンにおいて、もしかすると最も欠けているかもしれない、貴重なものではないだろうか?
最後を締めくくる「ロンドンデリーの歌」のしみじみとした抒情には、目頭が熱くなるほどの歌がある。この1枚に浸りきって聴き終える頃には、誰もがきっと佐渡&シエナのファンになり、そして吹奏楽のいろんな名曲をもっと聴きたい、という気持ちに駆られるのではないだろうか?(林田直樹)
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